こんにちは。
今回は、独善的だったかもしれないパキフィツム属の多肉植物「グラウクム」の仕立て直しをした様子をご紹介します。
大体の多肉植物は徒長し始めると、すぐさま対処しないとグングンと伸びて原形を失ってしまい、場合によっては品種の区別すらつかなくなってしまうこともあります。
そんな中、またグラウクムが徒長し始めたので、以前先端付近をカットして見た目を改善した経験がありますので、そこまで難しく考えていなかったのですが、そのやり方はある意味独善的だったかもしれません。
そこでグラウクムは徒長してどういった株姿になってしまったのか、そして独善的だったかもしれないと思えるグラウクムの仕立て直しをした様子などをご紹介します。
今回の目次
- UCHIのグラウクム
- グラウクムの仕立て直し
- それぞれのグラウクム
UCHIのグラウクム
UCHIのグラウクムは2021年1月20日に、紅葉した様子と併せ、鉢を小さめのものへと植え替えをした様子をご紹介しました。

その後は植え替えの影響もなく過ごしていたので、より良い姿を見せてくれるものだと期待が膨らんでいてそういった傾向もあったのですが、晩夏辺りからその雲行きが怪しくなり、今回は直ぐに対処しないでそのままにしていると、やはり期待していた魅力的な姿とは到底思えない姿にしてしまいました。
しかし過去に先端だけカットするといった切り戻しをして仕立て直した経験がありますので、秋の間での改善に期待して、もう一度同じやり方で仕立て直すことにしました。
それではその作業前の前回のご紹介から約8ヵ月が経った、徒長したグラウクムをご紹介します。
こちらが2021年9月10日の徒長した、UCHIのグラウクムの様子です。
屋外の日当たりの良い場所に置いて育てていますが、それでもこのように徒長してしまいました。
ただそのグラウクムの葉を見ていただけると、パキフィツム属の特徴のひとつである、白い粉のようなものが以前より明白に見て取れ、その模様は独自の世界観があります。
けれどもやはりこの横から見た姿は特に異様な姿で、お世辞でも魅力ある姿とはいえません。
またこのような様子は、同じパキフィツム属の屋外に置いているにも関わらず徒長したユニフロルムととてもよく似ています。

葉の魅力が増しているので、葉だけのことを考えるとこのままにしたいところですが、なるべくなら早くより良い株姿にしたいので、ちょうどこの時は秋に差し掛かった時季でもありますので、もう一度切り戻しをしてグラウクムを仕立て直すことにしました。
グラウクムの仕立て直し
徒長してここまで伸びたからには、見た目を意識するなら豪快に根元寄りでカットして仕立て直すしかありませんが、それでも若干遠慮がちなピンクの線辺りでカットして、徒長したグラウクムを仕立て直したいと思います。
ハサミでカットするため、アルコールで消毒して、清潔な状態のハサミでこのように伸びた部分をカットしました。
後は挿し木しやすいように下葉などを取り除きました。
またパキフィツム属はやや他の品種と比べ葉挿しの成功率は落ちますが、グラウクムはどちらかというと成功率は高めなので、このような状態で放置していても発根しやすい傾向にあります。
ただこれ以上増やしても過剰苗となってしまいますので、今回は葉挿しは止めます。
そしてこちらが伸びた部分をカットして切り戻した、UCHIのグラウクムの様子です。
やはりカットすると見た目が悪くなります。
しかしまたカットした断面辺りからわき芽が出てくるので、その葉が生長するとそれなりな姿になると思いますので、秋の間での変化に期待したいと思います。
そしてカットした先端部はある程度乾かしてからこのように挿し木しました。
それではしばらく様子を見守りたいと思いましたが、経験もあることから余裕が生じ、独善的だったかもしれないと思える結果となってしまいました。
ただそれなりの成果もありますので、この作業から3ヶ月が経った今朝のそれぞれのグラウクムの様子をご紹介します。
それぞれのグラウクム
こちらがUCHIのグラウクムですとご紹介するつもりでいたのですが、一度経験しているだけに油断していたのか、根付いているはずの切り戻しをしたグラウクムは数日後に変色してしまい、その後なすすべがないまま解けるような状態で枯れてしまいました。
切り口も1日室内に置いて乾いている様子だったので、元の場所(屋外)に戻したのですが、とても残念な結果となってしまいました。
このような結果になってしまったのは、やはり切り口から雑菌などが入ってしまったのではないかと思います。
これは前回はこういったやり方で問題がなかったといった経験と、早く改善したいといった思いから屋外で日に当て育てることを急いだといった、ある意味独善的な行動が原因ではないかと考えています。
また一概にはいえませんが、やっぱり少し休ませる意味でももっとしっかり(最低でも2、3日程かけて)切り口を乾かすか、急ぐなら殺菌剤で切り口を処理するなどのより無難な対応が必要だったのかと反省しています。
しかし不幸中の幸いとして、挿し木は無事に根付きました。
ただその挿し木も2株しか残っていません。
これは今年から被害にあっている鳥害にあい、挿し木のひとつは持っていかれてしまい、また茶系のプラスチックの鉢に代わっているのも、抜かれて土がこぼされていたので、急遽この鉢に挿し木し直したからです。
そしてその挿し木の葉の様子を見てみると、先ほどご紹介した白い粉が創り出す模様がさらによく見て取れるようになりました。
これは本当に良い結果だと思えます。
またこちらの茶系のプラスチックの鉢に植えている株の葉の一部の先端は、紅葉して紫系の色合いへ変化し始めている様子もうかがえます。
親株は残念な結果となってしまいましたが、今はこの挿し木した2株の子株のグラウクムは無事に根付いて残ってくれています。
まだ小さいので今は気になりませんが、この2株もやはり日当たりを考慮した置き場所に置かないとまたすぐに徒長してしまうと考えられます。
だからといって抜本的な解決策はありませんが、今できることはこれまで同様の屋外の限られたスペースの中のわずかでも日照時間(なるべく明るい時間)が長くなる場所を見つけだし、その場所に置いて育ててみたいと思います。
今回ご紹介したグラウクムの基本的な育て方はこちらでご紹介しています。
また過去のグラウクムの様子を一覧で追ってご覧いただけますので、ぜひご覧ください。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。