こんにちは。
今回は、喪失感に苛まれてるだけではいけないエケベリア属の多肉植物「イリア」をご紹介します。
UCHIのイリアといえば、モリモリとした姿を目標として育てていて、夏前には十分そういった姿だとお伝えできるまでに育てられたのですが、どうせなら、あと僅かに見える土の表面まで葉が覆った様子をご紹介しようと秋まで待つことにしていました。
しかしそんな目標としていた姿まで、もう僅かといったイリアは、意気を喪失してしまうような事態に見舞われてしまいました。
そういった中、落ち着いて視野を広げてみると、子株のイリアは見違えるまでに生長していて、葉の様子に親株との違いがありますが、このまま喪失感に苛まれてるだけではいけませんので、子株のイリアでこの嫌な状況を超克したいと思い、秋の生育期に向けて生育環境を整えましたので、その様子をご紹介したいと思います。
今回の目次
- UCHIのイリア
- イリアの子株の植え替え
- 植え替えをしたイリア
UCHIのイリア
UCHIのイリアは2020年10月27日に、モリモリッぽい雰囲気になったイリアの植え替えをした様子をご紹介しました。
このご紹介後は寒さの影響を感じることなくとても順調に過ごしていて、春にかなりモリモリとした姿へと生長していましたが、冒頭でもお伝えしたように、本当に僅かだけ土の表面が見える部分があることが気になり、その部分を葉が覆うまで待つことにしていました。
しかし何故か春の間でその僅かな部分を覆うことはなく、夏に差し掛かり、生長が鈍っている様子は感じていましたが、無事そのまま夏を越せると考えていて、秋には土の表面など見えることはなく、鉢いっぱいに葉で埋め尽くされたイリアをご紹介できるものだと期待が膨らんでいました。
けれどもこれは誤算となり、今夏は雨の日が多かったことが原因か、気が付けばいつのまにかカイガラムシが発生してしまっていて、葉の多くが枯れ、残っている葉も黄色っぽく変色してしまっていて、見るも無残な姿となっていました。
そこで慌ててカイガラムシへの対処(薬剤を散布)をしましたが、ここで対処後の置き場所の過ちから、より状況を悪化させてしまいました。
それは風通しを意識するあまり、雨が当たる場所に置いてしまったことで、夜間に雨が降り、薬剤が浸透しなかったのか、翌朝カイガラムシはより勢力(数)が増してしまっているような状況になってしまいました。
また状態が良くなかったうえに水分も過剰な状態となり、そういったことが合わさって葉はより悪い状態の黒っぽい色合いへと変化してしまいました。
どうするか悩みましたが、さすがにこういった状態だったので、これまでUCHIのイリアとご紹介してきた親株は残念ですが諦めることにしました。
諦めるとは簡単な表現ですが、ここまで育てたといった達成感もあったので、なんだか意気を失うような喪失感に苛まれていました。
しかし落ち着いて視野を広げてみると、その近くに置いていた子株(わき芽を挿し木した株)にはカイガラムシは発生することなく元気に過ごしていました。
ただ、その子株は親株とは違った見た目の葉の様子です。
このままいつまでも喪失感に苛まれてるだけにはいきませんので、嫌な状況を超克するためにこの子株をまた理想的な姿へと育てようと思います。
それではまずはそのイリアの子株の現在の様子をご紹介したいと思います。
こちらが前回のご紹介から約10ヶ月程が経った、UCHIのイリアの子株の現在の様子です。
このように挿し木した株とは思えない様子へ生長しています。
しかし親株とは違った見た目をしているのもこの子株の特徴で、日が当たる場所に置いて育てていましたが、やや徒長気味なのか全体的に葉が長めです。
これは他のエケベリア属の何種かでも夏の間に葉が伸びたような様子があるので、管理方法などに問題がありそうな気がしています。
またそんな長く伸びた葉をよく観察してみると、やや奇形気味な、葉の先端が双頭になったような葉もありました。
そしてご覧頂いているように今植えている鉢ではそろそろ窮屈そうな様子もあります。
そこで親株を失ったこともあり、大きな鉢へ植え替え、親株で成し遂げられなかったモリモリとした姿へと育てたいと思います。
イリアの子株の植え替え
これまでUCHIでは素焼きの鉢を多用していましたが、今後はタニラーさん達が愛用しているプラ鉢、こちらの100円ショップのプラスチックの鉢も使っていきたいと思います。
それではイリアを、早速こちらの一回り大きなプラスチック鉢(3号鉢)へ植え替えたいと思います。
まず、イリアをこれまで植えていた鉢から抜き出しました。
ご覧いただいているように、このイリアは観葉植物用の土を使っていました。
次に古い土を取り除き、先ほどの根元付近に見えていたような変色した葉や枯れた葉などを取り除き、植え替えする準備を整えました。
またその作業をしていると、このように結果的に株分けしたかのようにひと株がポロっととれましたので、こちらは元の鉢に植えて育てたいと思います。
そして土ですが、これまでいい加減だった微塵(みじん)もふるいにかけて取り除き、これまで言い間違えていた赤玉土(小粒)1と日向土(細粒)1ではなく、正確には赤玉土(小粒)5と日向土(細粒)5といったブレンドにしました。
しかしこれで終わりではありません。
これからは品種によってはもう一工夫することにします。
それは腐葉土と悩んだのですが、UCHIではピートモスを混ぜて使うことにしました。
またピンクの円で囲った部分に記載されているように、pH調節済みの製品を使います。
これで赤玉土(小粒)4.5と日向土(細粒)4.5とピートモス1といったブレンドにしました。
それでは鉢を変えただけですが、今後どういった変化をするのかのためにも、植え替えたばかりのイリアをご紹介します。
植え替えをしたイリア
こちらが一回り程大きなプラスチックの鉢に植え替えた、UCHIのイリアの様子です。
植え替えたばかりだということもあり、やや迫力というか存在感が薄れてはいますが、エケベリア属はこれからしばらく活発な生育が期待できる生育期を迎えます。
そしてこのように植え替え直後に水も与えました。
これは前回のイリアのご紹介時にアンケートさせていただいた結果も参考にさせていただきました。
その結果がこちらです。
植え替え後、どのタイミングで水を与えていますか?
- 植え替え直後 (3 票)
- 植え替えて2,3日後 (2 票)
- 植え替えて1週間後 (2 票)
- 品種や季節によってまちまち (2 票)
- わからないが、いつ水を与えるのか気になる (2 票)
- いつ水を与えても問題ない (0 票)
- 根付いてから(根付いていることを確認してから) (0 票)
- その他 (0 票)
上記のような結果で、合計11票のご回答をいただくことができました。
アンケート結果とUCHIでもこれまでだいたい植え替え直後に水を与えていて、もちろん品種や時期、置き場所にもよりますが、生育期なら植え替え直後、休眠期や生育が鈍る時季などは2,3日後といった感じで、植え替え後は水を与えていこうと思います。
※休眠期の植え替えは、害虫の被害や水の与え過ぎによる根腐れを感じない限りは控えます。
ご協力ありがとうございました。
そしてあの双頭のような葉もさることながら、今回も土の量を調節して土を鉢上部まで目いっぱい入れるのではなく、余裕をのこしました。
これはベンジャミン・シタシオンでご紹介している、アドバイスしていただいたことも参考にしています。
またこのことをよく調べてみると、このようなスペースのことをウォータースペースという空間だと知りました。
けれども多肉植物では根元付近への風通しを考慮して、このようにウォータースペースがいらないといったご意見もあるようですが、UCHIの置き場所は風通しがかなり良いということと、子株のイリアの生育が良かったこと、そしてイリアは年中屋外だということもあって、土を目いっぱい入れるのではなくこのようにウォータースペースを取ることにしました。
※ウォータースペースがあったことで葉が長く伸びてしまったことも考えられます。
そしてこちらは子株から結果的に株分けすることになった元の鉢に植えなおした株の様子です。
前回もこのような状態をご紹介しました。
親株のイリアはそこそこいい感じに育てられたのに、その様子をご紹介することができず、とても残念な結果になってしまいましたが、いつまでも喪失感に苛まれてるだけではいけません。
また親株のイリアを育てた経験は紛れもない宝です。
けれどもカイガラムシなどの害虫は突如として現れ、場合によってはすべてを台無しにしてしまいますので、状態が良くても未然に防ぐ対策の必要性を感じています。
また最近悩まされているのが鳥による鳥獣害で、非常に困っています。
こういった次から次へと襲い掛かる課題に対処する必要がありますが、植え替えたUCHIのイリアはこれからしばらくは活発な生長が期待できると思いますので、親株の経験を活かしつつ、こういった被害に見舞われないよう注意して、上手に育てられれば年末か年明け辺りにイリアは紅葉してより良い姿に変化していると思いますので、その頃それぞれのイリアがどのような生長を遂げているのか、その時の様子をご紹介したいと思います。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
その後の様子
308日後の様子をご紹介します。